※若先生の外来になります
当院ではもの忘れ外来を行っております。高齢化社会に入り、85歳以上の4分の1は認知症と言われております。いろいろな症状が出現します。早めの対応によりその後の介護の軽減につながります。
■認知症とは?
脳や体の疾患を原因として記憶障害(もの忘れ)が出現したり
時間や場所がわからなくなり判断力や理解力にも影響が出るなど
一人での社会生活が難しくなる状態
■脳血管性認知症
初期には歩行障害、手足の麻痺など身体症状が先に現れ、記憶障害はあまり目立ちません。
7割が男性です。
■アルツハイマー型認知症
初期から記憶障害が見られます。
一見元気そうで認知症に見えない人がいます。
患者の7割は女性です。
■レビー小体型認知症
幻覚が特徴です。
うつ病、パーキンソン病と誤診されていることがあります。
■その他(正常圧水頭症・ピック病など)
アルツハイマー型認知症であれば薬物療法が可能
・認知症の進行を遅延
・日常生活動作能力の維持
・介護者の介護時間、見守り時間の低減
・医療費、介護費用の低減
★早期に治療を始めることに意義がある
■体験と支援
認知症患者でも充実感を持ち安心して暮らせるように治療や支援を行うことを伝える
○自尊心を傷つけない(否定しない、脅かさない)
○ゆったりと、楽しく
○安心感、感情に働きかける
○簡潔に伝える(わかりやすい言葉、一つづつ伝える)
○思い出を大切に(なつかしい話し、なじみのある物)
■認知症に良いと言われる生活習慣
・魚摂取(脂ののった青魚)
・適量の飲酒
・食品からのビタミンC、Eの充分な摂取
・オリーブオイルを使った料理
・緑茶の習慣的摂取
・運動習慣(週3回以上)
■生活習慣病と認知症
・糖尿病(認知症発症リスク2倍)
・高血圧(降圧薬服用によりリスク軽減)
・肥満(脂肪摂取が多い人:リスク2.3倍)
・タバコ(リスク5倍)
認知症は身近な病気です。ご本人・ご家族の負担も多くなります。現在4種類のお薬が発売されております。その他症状を抑える薬など多くのお薬があります。患者さんにあったお薬を見つけて、より良い生活を維持していきましょう。
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