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スギ花粉症の舌下免疫療法(保険適用)H31年は5月から再開

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概要

スギ花粉症の舌下免疫療法シダトレン(鳥居薬品)が保険適応になりました。当院は講習受講し試験合格のため処方可能となりました。

注意:適応はスギ花粉のみです。必要に応じてスギ花粉アレルギーチェック(血液検査)も必要です。

  

特徴

この治療の大きな特徴は、花粉飛散による症状を予防するものです。症状を改善・軽快することが期待できます。

注射に変わる新しい方法で、注射は注射による痛みがあることと通院が大変なことが問題でした。今まで使われていた注射と全く同じ成分が舌下療法に使われるため、安全です。治療期間が3年~継続も必要なことがあります。

治療可能年齢は現在は12歳以上となっております。

治療効果が期待できる方

以下の方などがお勧めです。

◯スギ花粉で鼻水・目のかゆみ・くしゃみ・などで困っている方

◯飲み薬で効かない方

 

◯飲み薬で眠くなってしまい困る方 

◯飲み薬を飲みたくない方、減らしたい方

◯蓄膿(慢性副鼻腔炎)や気管支喘息などの症状悪化で困っている方

など、お勧めします。

効果・効能

10~20%で花粉症が治癒し、20%以上でかなり楽になり、20~30%で症状は残りますが以前より楽と答えられました。全体では70~80%以上の方に効果があります。20~30%では治療効果はありませんでした。

味はやや甘く酸味もあります

方法

スギ花粉を少ない量から徐々に体内にいれて治す方法です。体に安全な低濃度のスギ花粉を含んだ医療用の液体を舌下に2分間含み、その後飲み込みます。最初の2週間は量を増やし、3週間目から維持量を継続します。体質を徐々に変えていく治療です。

最初の1回目の舌下投与時は診療所で行ないますが、それ以降は毎日自宅で行ないます。

 

〈1回目〉、スギ花粉かどうか診断し次回処方か、診断されていれば処方。

処方は徐々にアップするため7日間処方

 

〈2回目〉徐々にアップしていき、体調や副作用を見ていく。7~14日間処方

 

〈3回目以降〉維持量になり継続。

 

 

維持量に達し、副作用がないようでしたら、薬のみ処方も可能ですので、お時間がない場合は電話連絡にて処方箋を作っておくことも可能です。

 

治療開始のタイミング

はじめるタイミングは、スギ花粉の飛散が始まる3ヶ月以上前から治療を開始すると効果的で、11月末までに治療を開始したほうが良いです。安全に行なうためにスギ花粉の飛散する時期には開始できません。1月中旬以降になると、治療を始めるのは夏以降になってしまいます。

副作用

副作用としては、自然界にあるスギ木の花粉から成分抽出されています。そのため、薬害は無いと考えられますが、舌下直後にアナフィラキシーとよばれる強いアレルギー反応を起こす可能性があります。スギ花粉にアレルギーがある患者さんにスギ花粉で治療するので、口にスギ花粉を入れることによりアレルギー反応が起こる可能性があります。重篤な副反応はきわめて稀であり、従来の注射による方法よりもかなり安全とされます。しかし、軽い副反応はありますので、治療時にはよく理解する必要があります。初回の時だけは、院内で行ってもらい、30分様子を見ていただきます。

注意:治療するにあたり

スギ花粉にしか効果が無いため、スギ花粉かどうかの診断が必要です。

診断がされていない場合は、まず血液検査にてスギ花粉かどうかを判定してからの処方になることがあります。相談ください。

2018/05/05 更新2

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