鈴木整形外科医院 |
鬼頭佳奈子 |
日本人の最も多く訴える身体症状が腰痛であると言われております。
腰痛の原因としては腰(脊柱)に由来するもの、腰以外に由来するものがあり原因はさまざまです。
腰由来のものとしては側弯症、腰椎分離症などの主に成長に伴って起こるもの、変形性脊椎症、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、変性すべり症など主に加齢により生じるもの、腰椎骨折や脱臼などの外傷、化膿性脊椎炎など感染や炎症によるもの、転移癌などの腫瘍によるものなどがあります。
腰以外に由来するものとしては解離性大動脈瘤などの血管の病気、尿路結石などの泌尿器の病気、子宮筋腫や子宮内膜症などの婦人科の病気、胆嚢炎や十二指腸潰瘍などの消化器の病気、精神疾患やストレスによる心理的な原因による場合もあります。
画像検査などで腰痛の原因がはっきりと特定できない場合もあり、その要因としては長時間の同一姿勢、運動不足、肥満、冷え性、不眠や不安などが考えられます。
原因疾患があればそれに対する治療が必要ですが、腰痛に対する不安から過度に大事をとることは、腰痛の予防・治療として重要な運動習慣から離れてしまいます。
腰痛で日常生活が制限されてしまうと体力が低下し腰を支える筋力も衰え、また精神的にも落ち込むため更に腰痛がおきやすくなります。
その悪循環を断ち切るためには中腰にならないなど日常的姿勢に注意し、また腰を支える筋肉を鍛えるような運動や体操を行うとよいでしょう。
適度な運動は腰を含む全身の血流が改善するのに加え、ストレス解消にもつながるでしょう。
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