PRP.APS療法(保険外診療）

PRP療法

再生医療とは、患者さん自身が持つ自然な治癒力を利用し、細胞や組織の修復をサポートする治療法です。

PRP（Platelet-Rich Plasma：多血小板血漿）とは、血小板が多量に含まれている血漿のことです。
PRPは患者さん自身の血液から血小板を抽出して作製されます。
血小板には主に「血液を固めるはたらき」と「組織の修復を促す成長因子を出すはたらき」があります。
血小板を多量に含んでいるPRPを傷んでいる部分に注入することで、自分自身がもともと持っている修復力を引き出すことができます。
これまでは、形成外科や歯科口腔外科において臨床応用されてきましたが、近年スポーツ医学の領域においても欧米を中心に臨床応用が進んできてます。
さまざまなスポーツ障害からの早期復帰がこれによって可能になっています。
適応疾患としては靭帯損傷、アキレス腱炎やテニス肘、足底腱膜炎、肉離れ等の関節外の靭帯や腱の炎症及び損傷等です。
これまでに、プロスポーツ選手から学生スポーツ、中高年のスポーツ愛好家まで、幅広い対象の方にこの治療は行われています。
非常に副作用の少ない治療ですので、数ある保存加療のうちの一つの選択肢として、特に既存の治療法への反応が乏しい方への実施が望ましいと思われます。

APS療法

APS（Autologous Protein Solution：自己タンパク質溶液）は、患者さんのご自身の血液から炎症を抑える良いタンパク質と、軟骨の良好な状態を維持する成長因子を、高濃度に抽出したものです。
APSは血液からPRPをまず分離し、さらに特別な加工を加えることで、変形性膝関節症の治療に有効と言われる成分を高濃度に含むため、次世代PRPと言われます。
APS療法はヨーロッパではすでに治療法として承認されていて、アメリカでも有効性の確認が進んでいます。自己血液を使うために安全性も高く、体に負担の少ない治療法です。
適応疾患としては変形性膝関節症を代表とする各種関節の変形性関節症です。

PRP/APS 適応疾患

PRP/APS再生医療は、スポーツによる外傷や障害にも有効です。
たとえば、以下のような疾患に対する使用報告があります。

肉離れ（筋不全断裂）
靭帯損傷
難治性骨折

慢性（難治性）の腱炎や腱の付着部の炎症

膝蓋腱炎（ジャンパー膝）
足底腱膜炎
上腕骨外側上顆炎（テニスひじ）
上腕骨内側上顆炎（ゴルフひじ）
アキレス腱障害（アキレス腱炎・腱周囲の炎症）

肩

肩関節周囲炎
肩腱板損傷（適応制限あり）

膝

半月板損傷（適応制限あり）
内側・外側側副靭帯損傷

手

TFCC損傷

滑液包炎

滑液胞炎（膝・肘・足くるぶし）
ベーカーのう腫（膝窩嚢腫）
ガングリオン

自然治癒力を活かし、ケガからの早期回復を目指せます。

APSの適応疾患としては、PRP適応の疾患にも使用可能ですが、

変形性膝関節症を代表とする各種関節の変形性関節症に使用することが多いです。

治療費（自由診療＝保険外診療）

費用の目安は以下のとおりです。

関節外投与

費用	1回【38500円・110000円・231000円】（税込）、
頻度	頻度と金額は使用機器によって異なります。通常3～4週間の間隔で3回を1クールとして実施するものもあれば、１回投与のの機器もあります。

関節内投与

費用	1回【55000円・110000円・231000円】（税込）
頻度	頻度と金額は使用機器によって異なります。通常3～4週間の間隔で3回を1クールとして実施するものもあれば、１回投与のの機器もあります。詳細は医師にお尋ねください。

PRP療法の治療当日に、痛み止めや湿布を希望される方は自己負担となるため、ご注意ください。

APS再生医療の費用

APS再生医療も同様に自由診療となります。費用の目安は、以下のとおりです。

費用	1部位（関節）につき330000円（税込）
頻度	通常半年～1年の間隔で実施し、2回目以降は医師による診察に基づき継続治療が可能

治療の継続や頻度については、症状に応じて医師が判断します。治療について不安や疑問がある方は、遠慮なくご相談ください。