当院では院長が骨粗鬆症専門医の資格を有しており、食事療法・運動療法・薬物療法について丁寧にご説明いたします。薬物療法では骨密度検査・血液検査・レントゲン検査の結果から最新の薬剤を適切に選んで処方いたします。
現在日本では、骨粗鬆症で治療が必要な患者さんの約2割しか治療を受けていないことが明らかとなっております。ずっとよい姿勢で生活していけるようにまた自分の足でしっかりと歩行して好きなことが行えるように、一緒に治療して行きましょう。
当院では全身型骨密度測定器による骨粗しょう症検査を行っております。正確な骨密度測定と治療効果の判定に有用とされています。
骨密度(こつみつど)とは骨を構成しているカルシウムなどのミネラル類が、骨にどれくらい詰まっているかを表すもので、骨の強さを示す指標です。この骨密度の状態を調べる検査が骨密度測定です。
当院の骨密度測定装置は「X線」を使用するDEXA法(デキサ法)という装置で、超音波などを用いた他の測定法と比べて測定精度が高く、治療効果の判定や、経過観察などを行なうのにも優れています。特に、DEXA法を用いた「腰椎」の骨密度測定は、骨粗鬆症の診断において、最も標準的な方法とされています。また大腿骨頚部骨折は寝たきりの原因となる可能性が高い骨折のため大腿骨頸部の骨密度も測定します。
腰椎は人間が身体を動かし、生活をするうえで最も重要な骨のひとつであり、骨折をするのを予知する対象としては最適な骨です。また、腰椎には、骨代謝が活発で骨の変化が現れやすい「海面骨」が豊富に含まれているため、他の骨と比べて急激な骨の変化を捕捉しやすいのです。
約5分〜10分程で、結果は当日にわかります。寝ているだけで痛くない検査です。
骨粗鬆症とは骨がもろくなっている状態であり、骨折の原因になります。腰椎では圧迫骨折を起こしやすく、大腿骨頸部では転倒しただけで骨折することがあります。特に高齢になってからの大腿骨頸部の骨折は、そのまま寝たきりになってしまうことがあります。そのため、将来のQOL(生活の質)を維持するためには、定期的に骨密度の測定を行い、骨密度の減少を早期に発見することで、骨粗鬆症に対する適切な治療と予防を行なうことが重要なのです。
骨密度は思春期から20歳にかけて最大となり、40歳頃までその値が保たれ、その後減少していきます。そのため、我が国の骨粗鬆症の診断基準では、若年成人(20〜44歳)の骨密度の平均値を100%で表し、80%以上を「正常」、70〜80%を「骨量減少」、70%未満を「骨粗鬆症」と診断します。早期に診断して適切な治療を受けることが大切です。