今シーズンは、臨床的に鑑別することが難しいと指摘されている新型コロナウイルス感染症とインフルエンザの同時流行が
懸念されています。
高齢者にとっては重症化が心配される新型コロナウイルス感染症も、子供にとっては一般の風邪と同程度で終わってしまう
ことも多いことが指摘されています。
しかし、子供たちが普通の風邪と思って生活しているうちに、実は新型コロナウイルス無症候性キャリア(かくれコロナ)
として家族の高齢者(祖父母)にうつしてしまうことが心配されています。
風邪をひいた子供たちを、おじいちゃん、おばあちゃんに預けて面倒見てもらうこと、今シーズンはできるだけ避けたいものです。
また、インフルエンザの検査(鼻咽頭での検査採取)をすること自体が、医師や看護師にインフルエンザをうつしてしまうリスクが
高いことが指摘されています。
もしも、患者さんがインフルエンザでなくコロナ感染者だったとしたら、インフルエンザ検査をしたときに医師や看護師にコロナを
うつしてしまうかも知れないのです。
高熱のとき、ご心配とは思いますが、
「同居家族にインフルエンザ患者がいる」または、「1週間ほど前にインフルエンザ患者がいた」ならば、
あえてインフルエンザの鼻咽頭検査をせずに、抗インフルエンザ治療薬を開始して経過を見るという方法も一考すべきでしょう。