太りすぎ?やせすぎ? 高齢になると個人差が目立ってきます。 |
「体重測定で」おおまかに把握できるので、定期的に測定しましょう。 元気な高齢者では栄養の取り過ぎ(過栄養)が、介護の必要な高齢者では低栄養が問題となりがちです。 過栄養では生活習慣病の予防として、適切な栄養摂取と運動が必要です。ただしひざや腰の痛みで思うように運動ができない場合は、食事制限が中心となります。魚、豆などのタンパク質や海草、野菜などのビタミン・ミネラル類は減らさずに、パン、白米、麺類やお菓子や脂っこい食事などを避けることにより炭水化物・糖分・脂質を減らしてエネルギーをコントロールしましょう。 一方、心理的、社会的原因などで食事の量が減ると低栄養となり、身体活動の低下にもつながります。エネルギーは、少なくとも1日1200kcalが必要です。料理の温度、味付けや調理法、また義歯の調整などの工夫をしてみましょう。 病気や飲んでいる薬が原因で食事がとれなくなることもあります。「食べられない」「食べているのに体重が減ってきた」そんなときは、早めにかかりつけの医師を受診してください。 |
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5人に1人 | 「なかなか寝つけない」「眠った気がしない」・・・わが国では成人のおよそ5人に1人が不眠の悩みをかかえていると言われています。 “睡眠は脳が積極的にとるお休み時間”とされ、健康維持のための大切な要素となっています。 身体に組み込まれた2つの「眠る仕組み」 長い時間をかけて進化してきた人間の体には、生命を維持するためのいろいろな工夫の結果、うまく眠るため“仕組み”が備わってきました。 1つは疲れたから眠るという仕組み、もう1つは夜だから眠るという仕組みです。これには体内時計が関係しています。 |
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眠れないときは | 睡眠時間は人それぞれ。仕事や環境による違いもありますから、数字にこだわる必要はありません。一般に歳をとるにつれて短くなります。 眠りが浅いときは、むしろ「”遅”寝・早起き」がお勧め。カーテンを開け、朝日を浴びて目覚めると、体内時計の正常化につながります。「寝だめ」は逆効果になりがちなので、休みの日もなるべく同じ時刻に起きましょう。寝酒は逆に寝つきを妨げることがあり、勧められません。睡眠改善薬(睡眠薬とは違うもの)が市販されていますが、正しく使えば効果的です。 昼間に眠くなったら、昼寝をするのも良い方法ですがおよそ午後3時までとし、30分以内にしましょう。寝すぎるとかえってぼうっとしてしまいます。 ただし、昼間に眠気が強すぎる場合にはいろいろな病気が原因のこともあります。気になることがあったら、かかりつけの医師に相談しましょう。 |
子宮頚がんとは | 子宮頸部(子宮の入り口付近)にできるがんです。 子宮がんには2種類あり、子宮の奥(子宮体部)に発生する子宮体がん(子宮内膜がん)もあります。 子宮頚がんは全ての女性に起こりうる病気で、それを防ぐのに早すぎることはありません。特に最近では、20~30代の女性に急増しています。 そしてまた、子宮頚がんは立ち向かうことの出来る病気です。正しい知識を身につけ、ワクチン接種後も1年に1度は検診を受けましょう。 |
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子宮頚がんは、HPVウイルスの感染が原因です。 | HPV(ヒトパピローマウイルス)は皮膚や粘膜に存在する、ごくありふれたウイルスです。 100種類以上ありますが、子宮頚がんの原因となるのは15種類ほどで「発がん性HPV」と呼ばれ、主に性交渉によって感染します。 発がん性HPVに感染しても、90%以上は体内から自然に排除されるため、一過性です。排除されなかった一部のウイルスの感染が長期間続くと、子宮頸部の細胞が異常な携帯を示すようになり、がん化するといわれています。しかし、HPVは一度排除されても、何度でも感染するため、定期的に検診を受けるなどして早期発見に努めることが大切です。 |
初期はほとんど無症状です。 | 子宮頚がんの初期には、自覚症状がないため、検診で見つかることも少なくありません。進行するにつれさまざまな症状があらわれます。ごく初期に発見できれば、多くの場合、子宮を温存することができますが、進行すると子宮全体の摘出などの手術や、放射線や薬を使った治療も必要となり、妊娠や出産に影響を及ぼします。 |
進行した子宮頚がんの症状は・・・。 | 性交後出血 おりものの異常(茶褐色、黒褐色のおりものが増えるなど) 不正出血(月経時以外の出血) 下腹部や腰の痛み など |
子宮頚がんを予防するワクチンがあります。 ワクチン接種と定期的な検診を併用することが有効です。 |
発がん性HPVの中でもHPV16型、18型の2種類は、その他の発がん性HPVに比べて特に子宮頚がんになりやすく、20~30代の子宮頚がん患者の方から高い頻度で見つかっています。子宮頚がん予防ワクチンを接種することで、このHPV16型、18型の感染についてはほぼ100%防ぐことが出来ます。(ただし、他の型の発がん性HPVはこのワクチンでは防ぐことができません。) このワクチンは海外ではすでに100カ国以上で接種されているものです。 |
ワクチン接種は3回必要です。 | 子宮頚がん予防ワクチンは腕の筋肉に接種します。 半年間に3回の接種が必要です。 1.初回接種 2.初回接種から1ヵ月後に2回目接種 3.初回接種から6ヵ月後に3回目接種 3回接種することで充分な効き目が得られるため、きちんと最後まで接種することが重要です。 |
子宮がん検診 | 自治体では20歳以上の女性に対して子宮がん検診を実施しています。費用は自治体によって異なり、無料あるいは一部負担となっています。時期や場所などについては各自治体にお問い合わせください。 |
ワクチンとは | 感染症の予防接種に使う薬品をワクチンといいます。ワクチンには、1種だけのものと、数種を混合したMR(麻疹・風しん)ワクチンや、DTP(三種混合)ワクチンがあります。BCG以外のワクチンでは、1回の接種で一生免疫を持続することはありません。必ず一定の間隔で複数回接種が必要です。 |
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100%安全とは限りませんが・・・ | ワクチンには、毒性を弱めた生きたウイルスや細菌を使う「生ワクチン」と、ウイルスや細菌の一部成分のみを使う「不活化ワクチン」があります。生ワクチンは強い免疫力が得られ、持続時間も長い反面 副反応の出る確率が不活化ワクチンより若干高く、不活化ワクチンは副反応が少ないものの持続期間の短いことが特徴です。 ワクチンは100%安全なものとは限りません。100万回に1回程度は、強い副反応の起こる可能性があります。しかし、ワクチンを接種せずにその病気にかかってしまうと、数百人から千人に一人は障害を残すか、生命をおびやかされるなどの恐れがあるのです。 |
予防接種を受けましょう | 例えば、麻しん(はしか)は生命にかかわることがあります。風しんは妊婦がかかると赤ちゃんに影響し、ポリオは神経マヒを起こすことがあります。百日せきは乳児で脳障害を起こしたり、おたふくかぜは難聴になることがあります。インフルエンザb型(ヒブ)や肺炎球菌は髄膜炎をおこします。かかってしまう前に、予防接種で防げる病気からご自分、家族、お子さんを守りましょう。 |