皆さん胃カメラは「とっても辛い検査」と思っていませんか?
過去に口からの内視鏡検査を経験した方も多いと思いますが、確かにほとんどの方が「しんどい検査だった」とおっしゃいます。
そして受けたことのない方もこうした体験談を聞いて「辛そうだから・・・」と迷われます。
実はその辛さの原因は、今までの太い内視鏡(直径約1cm)が咽喉を通過するときに舌の付け根に接触するために起きる嘔気反射だったのです。
この嘔気反射には個人差もあって、私自身はけっこう上手く飲み込む自信があったのですが、やはり度々受けるとなると・・・嫌ですね。
また検査中は口を閉じられず、話すこともできないという精神的なストレスも大きいと思います。
しかし、最近流行りの「鼻から内視鏡」はこうした辛さの原因を解消した画期的な検査方法なのです。
青山医院が導入しているオリンパス社の最新内視鏡(OLYMPUS社公式サイトより)
外径5.5mm、究極の細径化を実現した新・極細スコープです。 挿入性に優れた4方向アングル機能も搭載。経口・経鼻の両方に対応し、症例に応じて負担の少ない検査をサポートします。
この経鼻内視鏡検査では極細スコープが咽喉を通過するときに舌の付け根に接触しないために嘔気反射が起こりにくく、また検査中も口を開けておく必要がなく、自由に会話をしながら行うことができるのです。
もちろん検査前には鼻粘膜に軽い麻酔を行いますので、痛みの心配もありませんし、今まで鎮静剤などの注射が必要になったケースもありません。
この検査を経験されたほとんどの患者様が「経口の検査と全然違って楽でした」とおっしゃいます。
また9割以上の患者様が次回からの検査も経鼻内視鏡を希望されるという統計もあります。
実際に当院内視鏡検査で胃潰瘍を発見して治療を受けて頂いた患者様で、約1か月後にご自分から再検査を希望されるケースもありました。
ただし、経鼻内視鏡にも欠点はあります。
稀に左右両方とも鼻腔が狭くてどうしても通過しない場合、やむなく経口に切り替えることがあります。
人によって軽い鼻出血を認めることがありますが、ほとんどの方が10分程度で止血します。
細い経鼻内視鏡は太い経口内視鏡に比べて、若干画質が落ちるために高度な内視鏡手術にはむいていません。
当院では診断専用として使用し、内視鏡手術などが必要な場合は専門施設へご紹介します。
また大腸内視鏡検査はできません。
経鼻内視鏡検査も同じ保険診療となりますので、料金負担は通常の経口内視鏡と変わりません。