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気管支喘息(ぜんそく)

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気管支喘息(ぜんそく)

喘息(ぜんそく)とは
喘息(ぜんそく)は、呼吸をするときの空気の通り道(気道)が狭くなり、呼吸が苦しくなる状態を繰り返す病気のことをいいます。喘息(ぜんそく)の症状がある人は、慢性的な炎症があるため、アレルギーの原因物質であるアレルゲン(ダニや花粉など)などのちょっとした刺激にも反応してしまうため、発作を繰り返します。発作が起こると、炎症ある気道がさらに狭くなってしまい、呼吸困難や息をするたびにヒューヒュー、ゼーゼーいったような喘鳴(ぜんめい)が聞こえるようになります。


小児喘息(ぜんそく)の原因
小児喘息(ぜんそく)は、ほとんどがダニや花粉などのアレルゲンがきっかけとなります。人によってアレルゲンとなる物質は異なりますが、よく原因となるものとしてダニやハウスダスト、ペット毛やフケ、カビ、花粉などがあげられます。また、風邪を引いたときや季節の変わり目、台風などの気象の変化も発作が起こる原因となります。


小児喘息(ぜんそく)の重症度
小児喘息(ぜんそく)は5段階の重症度に応じて治療の方針を決めます。重症度を知り、適切な治療を行うことが重要です。

・間欠型:軽い症状が年に数回生じる程度で、短期間で症状が改善し、持続しない状態。
・継承持続型:軽い症状が月1回以上、週1回未満で、症状の持続は短い状態。
・中等症持続型:軽い症状が週1回以上、毎日ではなく、ときに中・大発作となる状態。
・重症持続型:毎日症状があり、週1~2回は大きな発作がある状態。
・最重症持続型:それ以上の状態、専門的な治療が必要になります。


小児喘息(ぜんそく)の治療
小児喘息(ぜんそく)は適切な治療を行えば、7割以上の方が自然治癒するとされています。早期に治療を開始し、治療を継続すれば日常生活も問題なく過ごすことができるようになります。薬は大きく分けて2種類あり、発作が起こった時に飲む気管支拡張薬、発作がなくても気道のアレルギー性の炎症を鎮めるために吸入する抗炎症薬(長期管理薬)になります。この長期管理薬は気道のアレルギーの炎症を鎮めることで、発作を起こしにくくすることができます。


日常生活で気をつけること
【吸入薬について】
小児喘息の治療のゴールは喘息でない人と同じように運動や日常生活を送ることができるようになることです。
小児喘息は完全に治ったかどうかの判断が難しいため、喘息の薬は発作がなくなったからといって自己判断でやめるのではなく、医師の指示に従うようにして下さい。

【生活環境について】
小児喘息はほとんどがアレルゲンに起因するため、生活環境を整えることが重要です。原因となるダニやハウスダウトなどのアレルゲンをできるだけ排除するために部屋を掃除する、こまめに換気をするなど部屋を清潔に保つようにしましょう。

【運動について】
運動によって喘息の発作が起こることを運動誘発喘息といいます。吸入薬を毎日服用して喘息をコントロールしていれば防ぐことは可能ですが、心配な時は運動前に十分なウォーミングアップを行い、冬はマスクをして気道の冷えや乾燥を防ぐようにしましょう。

【宿泊行事について】
旅行や宿泊先の環境によって、喘息の発作が起きる場合があります。主な原因としてダニ、カビ、ほこりや花火、キャンプファイヤーの煙、温泉の刺激臭などです。学校の先生やかかりつけのクリニックで事前によく相談し、万が一発作が起きてしまった時を考えて、気管支拡張薬を準備しておくほか、いざというときには旅行・宿泊先の医療機関を調べておきましょう。
また、学校や保育園にアレルギーの管理指導票を提出する必要があります。書類の作成についてもご相談ください。


小児喘息(ぜんそく)かも?と思ったら
以下のような症状があれば受診するようにしてください。

①  風邪を引く度に、咳がずっと続く。
②  息苦しさを感じたり、咳き込むことがある
③  呼吸時に「ヒューヒュー」「ゼーゼー」という音が出る
④  走ったり運動をした後、息苦しさや咳き込むことがある
⑤  夜間や早朝に息苦しさや咳き込む症状が出やすい

治療せずに放置すると、気道の炎症が悪化することで発作の頻度が多くなったり、症状が重くなることがあります。

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