睡眠時無呼吸症候群(SAS)のご自宅でできる簡易検査を始めました。寝る前に小型の機械とセンサーを取り付けて、一晩の睡眠状態を検査いたします。痛み もなく、検査機器も小さくて軽いので、気にならずいつも通りおやすみ頂けます。健康保険も適用になります。是非お気軽にお問い合わせ下さい。
睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome : SAS)とは、寝ている間に何度も呼吸が止まり、夜間に十分な呼吸ができなくなる病気です。
呼吸が止まるのは上気道(空気の通り道)が閉塞することにより起こります。閉塞の原因は、首周りの脂肪の沈着、扁桃肥大、アデノイド、気道へ舌が落ち込む、舌が大きい(巨舌症)、鼻が曲がっているなどがあげられます。また、欧米人の睡眠時無呼吸症候群の患者さんは肥満している人がほとんどですが、日本人の中には顎が小さい(小顎症)ため、気道がふさがれやすく、やせているのにSASである方もいらっしゃいます。
眠っている間に呼吸が止まると、身体に取り込まれる酸素の量が少なくなり、睡眠中にも関わらず脳が起きた状態に近くなり、身体に取り込まれる酸素の量が少なくなります。その結果、きちんと睡眠時間を確保していても脳と身体は十分に休息できず、睡眠の質が悪くなるのです。さらに、さまざまな健康へのリスクが高まることがわかっています。たとえば、高血圧や糖尿病を代表とする生活習慣病を合併する頻度が高いです。医学的な定義では10秒以上呼吸が止まったときを無呼吸といいます。重症の患者さんでは1分以上も止まることもあります。睡眠中に生じる病気なので、ご自身では気づかない場合が多く、ご家族やベッドパートナーに指摘されてはじめて気づくという方も珍しくありません。
いびきは、気道が狭くなって笛のように気道壁が震えることによって生じます。つまり、いびきは気道が狭くなっているサインです。SASではいびきを伴うことが多く、特に無呼吸から呼吸が再開するときに大きないびきが起こります。いびきを日常的にかくひとは、注意が必要です。
SASの人は、身体と脳を休める大切な睡眠時間を著しく損ないます。そのため、日中の作業能率や集中力・記録力の低下につながります。また、交通事故を起こす危険も高くなっています。
通常、寝ているときは副交感神経が優位となり、無呼吸により脳が休めない状態であると、交感神経が優位になります。交感神経が優位となれば尿が生成されやすくなります。さらに無呼吸により睡眠中に心臓に負担がかかり利尿ホルモンが持続分泌されます。このため、夜間のトイレの回数が増えると言う報告もあります。
問診 | 問診 まずは、医師の診療を受けていただきます。 |
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まずは、ご自宅で検査 ↓ |
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簡易検査 | 簡易検査 小型の機械をご自宅に持ち帰り、一晩就寝していただきます。 |
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SASが疑わしければ ↓ |
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精密検査 | 睡眠ポリグラフ検査(PSG検査) PSG検査というさらに精密検査が必要ですのでその検査が可能な病院にて1泊入院検査が必要です。 |
SASと診断されれば |
治療の必要があれば ↓ |
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治療 | 治療方針の決定と外来通院 検査結果に応じて、医師から治療方針についてご説明いたします。 |
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外来通院 CPAP療法を選択された患者さまは、毎月の外来受診が必要になります。 |
本検査は睡眠時無呼吸症候群の簡易検査になります。鼻と指にセンサーを装着するだけで、ご自宅で簡単に検査を受けることが可能です。
【測定方法】
本検査は健康保険の適応がなされております。
被保険者の負担割合により下記の費用にて本検査を受ける事が可能です。
負担割合 | 1割負担 | 2割負担 | 3割負担 | 全額自己負担 |
費用 | \860 | \1,720 | \2,580 | \8,600 |
※ 他の検査、問診等の費用は含まれておりません。
SASと診断された場合、原因に応じた適切な治療を行う必要があります。適切な治療を行うことで、SAS症状の改善や生活習慣病の予防・改善につながります。特に体重が急激に増えた方・寝酒をする方・睡眠薬を服用されているなど方は主治医にご相談ください。
ここでは、主にCPAP治療についてご紹介します。
夜間睡眠中に鼻に取り付けた専用のマスクから気道に空気を送り込み、気道の閉塞を防ぐ治療法です。世界的にもその安全性が高く評価されており、SAS治療法として広く一般的に普及している方法です。1998年より中等症以上の場合には保険適用となっています。健康保険でCPAP治療を行うには、毎月1回の外来受診が必要です。3割負担の方の場合、負担額は毎月5,000円前後です。
おくだ内科クリニック 奥田 和明 電話:059-221-3000