骨粗鬆症は加齢とともに骨が弱くなる病気で、高齢者の骨折の重要な原因です。特に閉経後の女性やステロイド治療中の方は危険が大きいとされています。現在骨塩を増加させる薬や注射が多数開発されており、骨塩を測定して早めに治療を行うことが骨折予防には大変重要です。当院では以前から前腕部の橈骨で骨塩を測定する機器を使用していましたが、このたび腰椎と大腿骨で測定する機器に更新しました。腰椎は圧迫骨折の好発部位であり、治療によって最も骨塩量が変化する部位でもあります。しかし加齢による変形で誤差が出やすいという欠点もあります。このため骨粗鬆症診療ガイドラインでは大腿骨と腰椎の両方を測定することを推奨しています。新しい骨塩定量検査ではいままでの機器ではわかりにくかった治療効果の判定や、腰椎、大腿骨の個別の骨折のリスクが評価できるようになりました。骨が心配な方は、お気軽にご相談ください。