いつもとは違う体の変化や、行動の変化にお気付きになられた時にはなるべく早く来院または御相談ください。
こんな症状がでたら
目
- 目がショボショボする→角膜炎、結膜炎、緑内障、睫毛異常、乾性角結膜炎(ドライアイ)など。
- まぶたが腫れている→眼瞼炎、麦粒腫、霰粒腫、腫瘍など。
- 涙が多く流れる→眼瞼内反、睫毛異常、涙管狭窄・閉塞、涙囊炎など。
- 目の中が白い→白内障、水晶体核硬化症、眼内炎など。
- 目の表面が白い→角膜炎、緑内障など。
- 目が膨らんでいる(出ている)→緑内障、眼球突出、外眼筋筋炎など。
※緑内障、重度の角膜炎、眼球突出などでは失明する危険性が高いので直ちに受診して下さい。
鼻
- 鼻血→外傷、打撲、鼻腔内腫瘍など。
- 鼻水→ウイルス感染(猫)、細菌感染、歯根の異常など。
※高齢で鼻血が長く続く場合は鼻腔内腫瘍にお気を付けください。
口
- 口が臭い→歯石、口内炎(猫)など。
- よだれがでる→歯肉炎、歯周炎、口腔内腫瘍など。
※当院では、まずは歯磨き、デンタルスプレー(LEBAIII)、歯磨きの習慣が身に付いてから、歯石除去(要全身麻酔)をお薦めしています。
耳
※外耳炎では治療薬が異なるので細菌かマラセチア(カビの一種)か、あるいは両方が原因なのかを検査で調べる必要があります。
皮膚
- かゆがる、赤い、毛が抜ける、フケが多い、脂っぽい。
- 感染症→膿皮症(細菌)、疥癬・毛包虫症(ダニの一種)、マラセチア性皮膚炎(カビ)など。
- アレルギー性皮膚炎→ノミアレルギー、食事性アレルギー、アトピー性皮膚炎など。
- 内分泌(ホルモン)→甲状腺機能亢進・低下症、副腎皮質機能亢進症など。
※皮膚病の原因は多岐に渡りますが、まず第一に感染症の検査・治療が必要になります。
呼吸
- 咳をする→気管支炎、肺炎、僧帽弁閉鎖不全症(犬)、喘息(猫)、肺腫瘍など。
- 呼吸がはやい→胸水、喘息(猫)、喉頭麻痺、熱射病など。
- 呼吸音が大きい→短頭種症候群(パグ、フレンチなど)、気管虚脱、肥満など。
※呼吸器の病気には肥満が大敵です。体重管理はしっかり行ってください。
胃腸
- 嘔吐を繰り返す→異物摂取による胃炎・腸閉塞、毛球症(猫)、膵炎など。
- 下痢が続く→腸炎(細菌性、ウイルス性、アレルギー性、ストレス性)、腫瘍など。
※最近おもちゃなどを飲み込んでしまう事故が増えていますので十分にお気を付け下さい。
下痢や軟便が続く場合は来院時なるべく新鮮な便を少量お持ち下さい。
おしり
- おしりを床にこすりつける→肛門囊炎、肛門囊破裂など。
- ウンチが出にくい→便秘症、巨大結腸症(猫)、会陰ヘルニア(犬)など。
※肛門囊の炎症や破裂の予防に月に1度の肛門囊しぼりをお薦めします。
おしっこ
- 異常に水を飲む→腎不全、糖尿病、子宮蓄膿症(未避妊)、副腎皮質機能亢進症など。
- 頻繁にトイレに行く→上記に加え、尿石症、膀胱炎など。
- トイレの時間が長く少量のおしっこをする→尿石症、膀胱炎、尿道・膀胱腫瘍など。
- 血液の混じった尿をする→尿石症、膀胱炎、尿道・膀胱腫瘍など。
※雄の猫がオシッコをしたがっていてもできない場合は尿道に結石が詰まっている可能性が高いので速やかに受診して下さい。
足
- 前足が痛い→肘関節異形成、肩関節不安定症など。
- 後ろ足が痛い→股関節形成不全、前十字靱帯損傷・断裂、膝蓋骨脱臼など。
- 腰がふらつく・急に立てなくなる→椎間板ヘルニア、脊髄梗塞、馬尾症候群、脳腫瘍など。
- 触るとどこかが痛い→椎間板ヘルニア、椎間板脊椎炎、環軸亜脱臼・不安定症など。
- 全身の関節が痛く元気がない、熱がある。→免疫介在性関節炎など。
※運動器・神経疾患の診断には念入りな触診と神経学的検査およびレントゲン検査が必要になります。