今年もインフルエンザの予防接種の季節となりました。
呉市ではすでに小規模なインフルエンザの流行が始まっているようです。
例年の事ですが、以下に接種に関しての注意事項です。
1:接種の最適な時期
1)現行のワクチンは効果が出るまで2週間かかります、よってTV報道などが始まる流行最盛期に接種するのでは遅すぎます。
2)例年流行は年末年始には始まります、よって遅くても12月上旬には接種を終わらせましょう。
3)また受験や冠婚葬祭などの大事なイベントが控えている人はその日からさかのぼって2週間以上前には接種しましょう。
2:ワクチン接種が推奨される方は?
1)インフルエンザは風邪の一種であり、感染力の強いことが特徴です。よって普通の体力のある方は自然に治癒します。さらに風邪の中では唯一特効薬の存在する風邪であり、持病がなく若く元気な方はさほど心配することはないかもしれません。
2)健康弱者(高齢者、乳幼児、持病のあるかた)は重症化する恐れがありワクチンの接種が推奨されます。
3)さらに妊婦(主治医に可否を確認しましょう)、授乳中の方、高齢者などの介護をされている方も接種が必要です、自分がかかってしまい、その結果子供や年寄りにうつしてしまう可能性があります。
4)また受験生や大事なイベントが控えている方も接種を推奨します。インフルエンザで失敗しないようにしましょう。
5)持病(糖尿病、心臓病、腎臓病特に透析中の方、肝臓病、呼吸器疾患、癌など)のある方も接種が推奨されています、但し病状によっては接種をしないほうが良い場合もあり主治医に必ず確認しましょう。
6)上記の接種推奨者だけでなくその家族の方も一緒に接種し家庭内にインフルエンザを持ち込まないようにしましょう。特に乳幼児、妊婦のいる家庭はその家に出入りする人(両親、祖父母、兄弟等)も接種しましょう。
7)免疫機能の未発達な小児自身にはワクチンの効果は大人ほど期待できません、むしろ周囲の大人が接種して子供の周りにインフルエンザを持ち込まないようにしましょう。
3:接種にあたっての心構え
1)接種は自費診療です、医療機関によって料金が違います、必ず事前に確認し予約した人は無断キャンセルせず接種しましょう。
2)ワクチンは体力を使う医療行為です、風邪気味や体調不良時には接種できません、風邪で受診したついでの接種などもってのほかです、体調の良い時に接種しましょう。
3)初めて接種する人は接種後の副作用(血圧低下や蕁麻疹など、但し非常にまれ)が出現しないことを確認する必要があり20~30分は医療機関に留まって経過観察が必要です、時間に余裕をもって受診しましょう(診察時間終了間際は避けましょう)
4)ワクチン接種は基本的に自分のことをよく知っているかかりつけ医ですべきです、しょうがなく他院で接種する場合は必ず主治医に接種の可否の確認をとり、当日お薬手帳などの現在服用中の薬がわかるものを持参し、現在治療中の持病の病名を申告しましょう。
5)接種前に書く問診票は漏れなくかきましょう、特に女性は妊娠の有無、高齢者は持病の有無、アレルギーの有無が安全に接種するためにはちゃんと書きましょう。
最後に、現在のインフルエンザワクチンはインフルエンザの感染、発症の予防効果は残念ながら弱いと言わざる負えません、しかし発症しても重症化が防げ、死亡率の低下と集団発生の予防効果は期待できます。
インフルエンザそのものにかかりたくない方は、人混みに行かない、医療機関に不必要に行かない、マスク手洗いうがい励行、十分な睡眠休養などの予防をしっかりしましょう。