先日(11月25日)広島県をはじめ日本全土がインフルエンザ流行期に入りました。
当院近辺では10月上旬からすでに近隣小学校での流行や家族単位での流行が散見されていましたが、今後年末年始の大型連休などを期に一挙に拡散が予想されます。
ワクチン接種について(すでに以前このお知らせで書いてありますが再度掲載します)
1:例年よりひと月以上早い流行期突入のため、まだワクチン接種を済ませていない方が多いと思いますが早急に接種をすましましょう。
2:ワクチンは効果が出るまでに最低2週間はかかります、本格的な流行の前に十分余裕をもって接種しましょう。
3:またワクチンで完全に予防はできません、ワクチン接種をしたからと言って安心せず予防に努めましょう
4:特に受験生や進学、就職を控えて方、結婚、出産を控えた方などは主治医やかかりつけ医と相談の上接種を検討しましょう。
5:家に乳幼児、受験生、妊婦、高齢者、慢性疾患(糖尿病、心臓病、腎臓病、呼吸器疾患など)のあるかた、またはその同居人も家庭にインフルエンザを持ち込まないためにもワクチン接種を検討しましょう。
6:持病や体質によっては接種をしないほうが良い方もいます、必ず主治医、かかりつけ医に相談しましょう。
7:普段の自分のかかりつけ医や主治医以外の医療機関で接種をする場合も必ず確認しましょう。
8:接種料は各医療機関によって違います、必ず事前に確認しましょう、
9:ワクチン接種は体調の良い時が原則です、風邪などの受診のついでの接種や、接種後に激しい運動や飲酒などは論外です。
予防について
1:マスク、うがい、手洗い習慣をつけましょう(医者や看護師がインフルエンザにかからないのはこれが徹底されているからです)。
2:規則正しい生活(十分な睡眠)も必要です。
3:不必要な人混みは避けましょう、(例:買い物などは午前中の「早い時間」に済ませる)
4:通勤、通学の乗り物にはマスクをしましょう。また速乾性のアルコール消毒などを携帯しマメに手を消毒するのも有効です。
5:病院や診療所への受診時も必ずマスクを着用し、できれば院内の空気のきれいな午前、午後の早い時間に受診しましょう。
6:以前、抗インフルエンザ薬のタミフルの予防内服が注目されたことがありますが、耐性菌の誘導が問題視され、またその効果には現在否定的な見解が強く、あまりお勧めできません。
7:そのほか、民間療法などいろいろネットや雑誌に紹介されていますが、玉石混合です。自己責任で判断しましょう。
インフルエンザに罹ったら
1:インフルエンザを疑わせる症状(発熱、倦怠感、咳鼻水咽頭痛)がでたら早めの受診を心がけましょう
2:受診の際は必ず熱を自宅でも確認し、いつごろから発熱していたか医師に伝えましょう。
3:発熱後12時間程度経過していたら外来でのインフルエンザ迅速検査が可能です、発熱後早期に受診されるのは決して間違いではありませんが、早すぎると診断が確定できない可能性もあります、その場合とりあえずの薬のみ処方され翌日の再診を指示される可能性があります。
4:もし夜や祭日に発熱した場合、症状がつらくなければあわてて夜間診療や救急外来に受診せず、翌日の朝かかりつけ医に受診しても遅くはありません。ただし解熱剤などなくつらい場合は夜間診療や救急を受診しましょう(ただし処方は原則一日分、翌日のかかりつけ医の再受診を指示されます)。
5:自宅に受験生、妊婦、高齢者、乳幼児、慢性疾患を持つ人がいる場合絶対にうつさないよう最大限努力しましょう。
6:最近は抗インフルエンザ薬が使えるようになりタイミングが悪くなければ(発熱後48時間以内)有効です、耐性菌(薬の効かない変異したウイルス)の問題などもありますが、インフルエンザの診断を受けた場合、主治医と相談の上服用ルールを守ってただしく服用しましょう。
7:インフルエンザにかかってしまった場、学校や会社は休む必要があります、それは感染を拡大させないためです、休むと同僚に迷惑をかけることを心配し無理に仕事に行く方がいますが、もっと大きな責任を自覚して、自重しましょう。