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がん化学療法

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外来化学療について(専用ベッド)

 

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胃癌、大腸癌、膵癌などは、時として手術の前後に化学療法(抗がん剤)が使用されることがあります。たくさんの研究から化学療法を行わない場合と比較して、化学療法を行ったほうが、生存期間を延長させることがわかっています。抗がん剤というと、副作用が強く、治療を行ったほうが命を縮めてしまうと考えてしまうかもしれませんが、最近は副作用の比較的少ない抗がん剤の開発と、副作用対策の進歩により、入院せずに外来通院で日常生活を送りながら化学療法を受けている患者さんも多くなりました。副作用をコントロールしながら、がんあるいは治療と上手につき合っていくことが、一番の目標といえるでしょう。以下に当院で使用している消化器系に使われる主な抗がん剤について説明します。

主な抗がん剤

5-FU(5-フルオロウラシル)+ロイコボリン

5-FUは数十年前より広く使われている薬で、胃がんや食道がんにも用いられています。大腸がん に対しては、ロイコボリンという薬と併用されることが多いですが、最近はそれに加えて後述するイリノテカンやオキサリプラチンとも併用されるケースも多く なってきています。副作用は比較的軽微ですが、下痢や口内炎などの粘膜障害や、白血球が減ったりすること、手指の皮膚が黒くなること、食欲の低下などに注 意する必要があります。

イリノテカン (CPT-11)

10年ほど前から用いられ、胃がんや肺がんでも広く使用されている薬です。最近、大腸がんに対し ては、5-FU/ロイコボリンとの併用で用いられます。併用する場合には5-FUを短時間(15分)で投与する方法(IFL療法)と、5-FUを短時間で 投与した上でさらに46時間持続的に投与する方法(FOLFIRI療法:フォルフィリ)などがあります。副作用や効果から現在ではFOLFIRI療法が多 く用いられるようになってきています。また、最近は重い副作用が出ないかどうか遺伝子検索ができるようになり、さらに安全に使用できるようになりました が、ひどい便秘や腸の通りが悪い患者さんにはイリノテカンは使用できません。

オキサリプラチン

大腸がんに対する主な抗がん剤のひとつとなりました。単独ではあまり効果を発揮しませんが、5- FU/ロイコボリンとの併用(FOLFOX療法:フォルフォックス)では、FOLFIRI療法とほぼ同等かそれ以上の治療成績を示しており、この2つの療法が現在の大腸がん化学療法の柱となっています。特有の副作用としては、冷たいものを触ったり、飲んだりすることによる末梢神経障害をきたすのが特徴で す。手先にびりっとする感覚や、のどの違和感などが出現します。機能障害(箸が持ちにくくなるなど)をきたすような場合は、オキサリプラチンの投与量を減 らしたり、あるいは治療をお休みするなどして副作用の回復を待ちます。

これら以外にもタキソールやジェムザール、経口剤であるUFT/LV、UFT、S-1なども患者 さん自身の状況に応じて使い分けます。また、新しい作用機序を持つ抗体医薬品であるセツキシマブ、ベバシズマブといった、海外で有効性が示された薬も国内 でも使うことができるようになりつつあります。

使用法と副作用について

使い方は、内服薬に加えて、1~2週に点滴する方法や、2週間に1回持続点滴(特殊な静脈ポートを作って48時間ほど外来で行うのが主流です)を行う方法などいろいろあります。

副作用としては、薬によっても違いますが、一般に食欲の低下、全身倦怠感、下痢、白血球が 減ったりすること、脱毛などがあります。また投与中の発汗や腸管運動の亢進などもよくみられますが、アトロピンなどの抗コリン薬を用いるとコントロールで きることが多いです。食欲の低下や全身倦怠感に対しては、ステロイド剤や制吐剤を用います。

これらの薬は、必ず使わなくてはいけないというものではなく、状況によってはむしろ使用しな いほうが患者さんにとって有益である場合もあります。また、がんの苦痛を軽減するためのモルヒネやオキシコンチン、皮膚からの吸収されるフェンタニールパッチを使った治療(緩和ケア)のみを行う場合もあります。

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